弊社のナノプラチナ粒子を用いた研究論文が学術誌に掲載されました。

鶴見大学
歯周病学講座 より、弊社のナノプラチナ粒子の有機質分解能と抗菌作用によって、歯周病原菌、LPS( 歯周病原菌 が出す毒素 、う歯( 虫歯菌などの有機質を分解する事が出来れば、歯科領域に応用できるとのお考えから研究され、試験によって立証された論文が、英文誌 PLOS ONEに2019年9月に正式に受理されました。

〇PLOS ONE 論文掲載 URL
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0222634

Organic resolution function and effects of platinum nanoparticles on bacteria and organic matter Hiroo Itohiya, Yuji Matsushima, Satoshi Shirakawa, Sohtaro Kajiyama, Akihiro Yashima, Takatoshi Nagano, Kazuhiro Gomi Department of Periodontology, Tsurumi University, School of Dental Medicine, Tsurumi, Tsurumi ku,Yokohama, Japan

日本語に簡易的にまとめました内容を、鶴見大学歯周病学講座の松島先生よりご提供いただきましたので、弊社HPにて以下に掲載 いたします。

〇背景
ナノ粒子(ナノりゅうし、Nanoparticle )は、物質をナノメートルのオーダー1~100 ナノメートル)の粒子にしたものです。
物質をナノメートルのオーダー(1~100 ナノメートル)の粒子にすることで比表面が極めて大きくなり、量子サイズ効果によって特有の物性を示すこと、さらに様々な形状を示すなど、一般的な大きさの固体(バルク)の材料とは異なることが近年 報告されています。
ナノ粒子(Nanoparticle)は、比表面が極めて大きくなること、量子サイズ効果によって特有の物性を示します。
ナノ粒子になることでそれぞれ特有の性質を示し、さらに特異的な形状を示すなど、一般的な大きさの固体(バルク)の材料とは異なることから、自動車の排ガス ヘルスケア 化学の分野で研究・利用が進められています。
金属ナノパーティクルは特に生物医学工学およびナノ医学に広く適用されており、多くの抗菌特性と抗がん効果が報告されています。

〇目的
これまで歯科領域への白金ナノパーティクル(PtNps)の応用についての報告はほとんどありません。そこで本研究では白金ナノパーティクルの歯科への応用を検討するために有機質分解能と抗菌作用に焦点を当て調べることを目的としました。

研究方法および結果①~⑤

① 用いた白金ナノパーティクル(PtNps)

白金ナノパーティクルの電子顕微鏡像。
純水で10ppmに希釈して電顕像を観察したところ、製品の情報にもあったように 2~19nm の粒子が観察されました。粒径のものが白金ナノパーティクルになります。(スケールバー=100nm)製造元が示したものとほぼ同じサイズの PtNP 2~19nm )が観察されました。

② 有機質の分解能の有無(BCA ProteinAssay)

全てのサンプルに10 ppm PtNPs を 2 mg/ml アルブミン溶液に加え、1 ,10 ,30 ,60 分間反応させた。 (Tukeys test P<0.05) (N=3)

2mg/mlアルブミン水溶液に最終濃度 10ppm になるように白金ナノパーティクルを添加し、それぞれ 1 ・ 10 ・ 30 ・ 60 分室温で作用させた後、アルブミンの分解量を数値化する目的でProtein Assay で評価しました。コントロールと比較して1~10分作用させた試料で特に吸光度の低下を認めました。

③ 有機質の分解能の有無(電気泳動)

有機質の分解の状態をみるために2mg/ml アルブミン水溶液に最終濃度10ppm になるように白金ナノパーティクルを添加し、それぞれ 1 ・ 10 ・ 30 ・ 60分室温で作用させた後、電気泳動を行い評価しました。時間依存的にバンド幅が減少(タンパク質が分解されている)しました。

④ 有機質の分解能の有無(Chromogenic LAL Endotoxin Assay)

有機質分解能の評価としてアルブミンの分解の他に歯周病原性細菌の菌体内毒素である LPS (リポポリサッカライド)に対して分解能があるかどうかを調べました。 Toxin Sensor Chromogenic LAL Endotoxin Assay Kit を用いました各濃度の LPS に各濃度の白金ナノパーティクルを添加し、10分間室温で作用させた後の LPS を吸光度で評価しました。黒色がコントロールとして白金ナノパーティクル添加なし、グレーが10ppm 、白が 50ppm の白金ナノパーティクル添加したものになります。
黒色のコントロールと比較して白金ナノパーティクルを作用させた群は両群で発色強度が抑制されていることがわかります。また有効濃度を調べたところ0,25ppm の濃度の白金ナノパーティクルを作用させた試料より LPS の残留が認められるようになりました。0,0625ppm以下の白金ナノパーティクルの濃度では 1EU のコントロールと同等のLPSの残留が認められ ました。

Chromogenic LAL Endotoxin Assay

⑤ 菌培養試験

白金ナノパーティクルの濃度が5ppm から20ppmまでの濃度ではコロニーの形成を認めませんでした。
1ppmの濃度ではポジティブコントロールと同等のコロニー形成が認められました。

まとめ

白金ナノパーティクルは、う蝕、歯内病変、歯周病に関連する細菌に対し抗菌性が認められました。
また、一般的なタンパク質であるアルブミン、グラム陰性菌の細胞壁成分であるLPSに対して分解能を有し、歯科領域への応用の可能性が示唆されました。

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